2010年3月26日金曜日

講座「三島を学ぶ」参宮道中記を読む 後編開催!



 先週の土曜、3月20日に、講座「三島を学ぶ」第5回 『参宮道中記』を読むの後編が開催されました。

 お彼岸という皆さまご多忙のなかでの開催でしたが、15人~20人くらいの方に参加していただきました。三島町だけでなく、猪苗代や会津若松、遠くは新潟・胎内からもはるばる来ていただけました。開催をこのような日程にしたことを申し訳なく思うと同時に、本当にお越しいただき有難かったです。

 さて内容ですが、今回も盛りだくさんでした。海老名俊雄先生が道中記と地図を片手に、熊野参拝から三島・柳津への下向までを解説されていきます。
 会津の人は耳で聞いたままに記したのか、現在の漢字表記とは異なった地名が頻出しています。例えば「み田け→御嶽」、「宮崎→三輪崎」など、こういったものをひとつひとつ丁寧に説明していただけました。また、京都に入れば京都の地図を使って、長五郎たちが参ったお寺がどこかまで詳細に解説。
 前回は伊勢までの道中でしたので、東海道五十三次でしたが今回は木曽街道六十九次を参考資料としました。当時のビジュアルがあるだけで理解がもっと深まります。舟で橋をつくってという記述があってもなかなかピンときませんし。

 それにしても『道中記』を書いた人はマメな人だったのでしょう。宿には宿代だけでなく上や下といった評価が書いていたり、舟は使わなくてもいいとか、お土産品だとか実にさまざまなことが記されています。
海老名先生もおっしゃっていたのですが、ただ道中を記したのではなく、次に行く人を想定している記述だという言葉に納得いたしました。

 多分、一生に一回の大旅行。ただ自分が楽しむのではなく、子孫や村の仲間たちが困らないように書き残しておく。こういった姿勢であったとすれば、大変に立派な方なのだと思いました。
 今回も質疑応答の時間は白熱。講座が終わってからも何人かは残って実にさまざまなお話に花を咲かせており、スタッフとしても本当に嬉しかったです。

 さて、来年度も講座『三島を学ぶ』は継続して開催いたします。4月の次回は講座『三島を学ぶ』特別編として自分史の作り方・聞き書きの方法について奥会津書房の遠藤由美子さんに講演いただく予定です。詳しい内容や日程、場所が決まり次第、このブログでもお知らせしたいと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。

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